ムー・インターナショナル・スクールへの想い

 「ムー」という名の由来をよく聞かれますが、実は深い意味はありません。施設長が金融関係の会社員として米国単身駐在時代に呼ばれていたあだ名が「ムーさん」で、単に語呂が良いとうだけで、インターナショナルをつけて、日本帰国後の2011年に株式会社ムー・インターナショナルという会社を、設立しました。

 

 その数年後、米国駐在時代に知り合った、カリフォルニアで幼稚園を経営するアドバイザーの斉藤氏と日本で再会した折に、「発達障害を持った子どもたちが増えているんです。外見は全く普通なのに、字が浮き上がって見えたり、ゆがんで見える子どもたちがいるんです」という話を聞きました。ずっと金融の仕事しか知らず、子どもの教育にほとんど係わる機会もなく、恥ずかしいことに「発達障害」という言葉さえ知りませんでした。

 

 そんな子どもたちのために「放課後等デイサービス」という仕組みがあり、一緒にやらないかとの誘いに、私はまったく無知だったため、とりあえず勉強してみようと本を買い、セミナーに参加してみることにしました。

 

 私のように子どものころからずっと海外にあこがれ、もっと広い世界を見たい、知りたい、行きたい、と考えていた人間からみると、駐在員時代に聞いた「日本人が海外に目を向けなくなった。海外どころか、地元や、あるいは極端には家からも出ない子どもが増えている」というニュースは大きな驚きで、大変淋しく感じていました。カリフォルニアにいると、中国や韓国など、他のアジア人がどんどん外へ出ていこうとするエネルギーを感じる一方で、狭い日本のなかだけで平穏無事に暮らす志向が高まりつつあるように見えるのは、残念に思えてしょうがありません。

 

 発達障害の勉強をするうちに、まだ十分に解明されていない発生理由や、試行錯誤の積み重ねともいえるさまざまな療育手法の存在に、今後の大きな可能性を感じるとともに、少子化する日本の子どもたちが本来持っている力を最大限に引き伸ばし、育てることの必要性と重要性を確信し、ムー・インターナショナル・スクールの設立を決意しました。

 

ムー・インターナショナル・スクール 施設長 岡村 茂喜